ED治療薬の処方について
EDの原因は多岐にわたります。
不安、緊張、ストレス、人間関係などの心理的な問題や、うつ病、不安障害など精神的な問題が原因でも起こり得ます。抗うつ剤、中でもSSRIは、性機能障害(性欲低下・勃起障害)の副作用が報告されており、治療における悩みの1つとなっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
性機能障害についてはお話しづらいかもしれませんが、お薬の変更やED治療薬などで対応できることもありますので、悩んでいる方は是非ご相談ください。
性機能障害に関する診察の際に性器を見せていただくようなことはございません。
ご質問等ありましたらお気軽にお問合せください。
お薬は院内処方
ED治療薬をご希望の方は、診察時に主治医にお申し付けください。問診後、診察室内にてお薬をお渡しいたします。当院で扱っている薬剤はすべてジェネリック医薬品となります。また、お薬代は自費となります。お会計は通常の診察料(初診の場合3,000円前後、再診の場合1,500円前後)に加え、「処方錠数×お薬の単価」となります。お薬は1錠より処方しております。
✍例えばバイアグラジェネリック(シルデナフィル)50mgを5錠とレビトラジェネリック(バルデナフィル)20mgを5錠希望の場合は
- バイアグラジェネリック(シルデナフィル)50mg:1,100円×5=5,500円(税込)
- レビトラジェネリック(バルデナフィル)20mg:1,760円×5=8,800円(税込)
合計金額:5,500円+8,800円=14,300円(税込)となります。
※現金払いのみ(クレジットカード等対応:不可)
薬剤名 | 容量 | 価格 |
---|---|---|
バイアグラジェネリック(シルデナフィル) | 50mg 1錠 | 1,100円 (税込) |
レビトラジェネリック(バルデナフィル) | 20mg 1錠 | 1,760円 (税込) |
シアリスジェネリック(タダラフィル) | 20mg 1錠 | 1,540円 (税込) |
バイアグラジェネリック(シルデナフィル)
- 特徴:
- 世界で一番最初に開発されたスタンダードなED治療薬。世界的に有名で安心感がある。食事と併用すると効果半減の可能性あり。食前30分前の服用がお勧め。
- 作用時間:
- 5時間程度
- 服用のタイミング:
- 性行為1時間前、空腹時は30分程度で作用
レビトラジェネリック(バルデナフィル)
- 特徴:
- 水に溶けやすい性質上一番速効性があり、吸収が早い人は15分ほどで効く。硬さが出やすいことも特長。 標準的な食事(700kcal程度)であれば食事の影響は受けない。食前30分前の服用がお勧め。
- 作用時間:
- 8~10時間程度
- 服用のタイミング:
- 性行為1時間前、空腹時は20分程度で作用
シアリスジェネリック(タダラフィル)
- 特徴:
- ED治療薬シェア世界一。バイアグラやレビトラと比べてマイルドな効果で自然な効き目。緩やかに長時間作用する。マイルドな分、ほてりなどの副作用の出方は弱め。食事の影響は最も受け難い。食前2時間前の服用がお勧め。
- 作用時間:
- 30~36時間程度
- 服用のタイミング:
- 性行為3時間前
注意事項
- ED治療薬とお酒との併用は適量であればリラックス作用で相乗効果。
- 飲み過ぎは、血圧低下に伴うめまい又は血流が良くなることでお酒が回りやすくなるので注意。
- ED治療薬の副作用は、顔のほてり、目の充血、頭痛、動悸、鼻づまりなど。
- バイアグラ(シルデナフィル)、レビトラ(バルデナフィル)は5割の方で副作用が出現し、シアリス(タダラフィル)は3割の方で副作用が出現する。
- ED治療薬の併用禁忌薬:ニトログリセリン等の硝酸剤、アミオダロン塩酸塩、sGC刺激剤(リオシグアト)、抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗不整脈薬
- ED治療薬と新型コロナワクチン接種の注意点としては、接種後の副反応による体調の変化が現れる可能性を考慮して接種当日と翌日については、服用を避けいただき経過観察を優先し安静に過ごすことを勧める。
必ずしも効果の強く出る薬、副作用の少ない薬を選ぶわけではございません。
3剤飲み比べて、効果、副作用に関してご自身の中でバランスの取れているものを選択される方もいらっしゃいます。
不明点等ございましたら、診察時にお気軽にご相談ください。
LOH症候群について
病気ではないのに、中高年男性で「なんとなく不調」「突然のほてりや発汗」などが続けば、男性更年期のトラブルかもしれません。
LOH症候群とは、加齢男性・性腺機能低下症候群ともよばれ、いわゆる男性版の更年期障害です。
更年期障害は女性だけのものではなく、男性ホルモン(テストステロン)が減少することで男性にも起こります。
男性の場合、男性ホルモン(テストステロン)は一般的に中年以降、加齢とともに穏やかに減少します。しかし、極度の疲労やストレス、環境の変化などで男性ホルモン(テストステロン)の分泌減少が急激に起こることLOH症候群の症状が現れやすくなります。
LOH症候群の症状
身体的症状
朝立ちの消失や勃起不全(ED)といった男性機能の低下、その他、発汗やほてり、全身倦怠感、筋肉や関節の痛み、筋力低下、関節痛、頭痛・めまい・耳嶋り、頻尿など
精神的症状
イライラ、不安、うつ、不眠、集中力や記憶力の低下など
LOH症候群の診断
容量 | スコア |
---|---|
① 総合的に調子が思わしくない。 | |
② 関節や筋肉の痛み | |
③ ひどい発汗 | |
④ 睡眠の悩み | |
⑤ よく眠くなる、しばしば疲れを感じる | |
⑥ いらいらする | |
⑦ 神経質になった | |
⑧ 不安感 | |
⑨ 身体の疲労や行動力の減退 | |
⑩ 筋力の低下 | |
⑪ 憂うつな気分 | |
⑫ “人生の山は通り過ぎた”と感じる | |
⑬ 力尽きた、どん底にいると感じる | |
⑭ 髭の伸びが遅くなった | |
⑮ 性的能力の衰え | |
⑯ 早期勃起(朝立ち)の回数の減少 | |
⑰ 性欲の低下 |
26点以下:正常
27~36点:軽度の男性更年期障害の可能性
37~49点:中等度の男性更年期障害の可能性
50点以上:重度の男性更年期障害の可能性
LOH症候群の治療
体調が悪く、血液検査で男性ホルモンが低い場合には加齢性腺機能低下症と診断されます。職場などのストレスのチェックや睡眠、運動や食事の習慣の改善で症状は改善します。漢方薬やED治療薬、抗うつ薬などが処方する場合もあります。
著しく男性ホルモンの値が低く、症状が強いときには、テストステロン補充療法を行います。男性ホルモン補充療法は一般的には男性ホルモンの注射を2~3週に1回行います。
当院では保険診療にてエナルモンデポ250mgという製剤を肩に筋肉注射しますが、診察料金は1回2,000円前後(3割負担の方)となります(※診察料金は、診察開始時刻、診察時間、検査などにより増減いたします)。
男性ホルモン補充療法の副作用としては女性化乳房、ニキビ、多血などが出現することがあります。
また、男性ホルモンは前立腺肥大症の進行を早める作用があると考えられるため、男性ホルモン補充療法中には定期的に前立腺の検診やPSA検査(前立腺がんマーカー)を受ける必要があります。
治療開始後1年間は3カ月ごとにPSA測定、ホルモン測定、一般血液検査を行う必要があります。